令和5年度も終わります

 前回の記事から約半年経過する中で、色々ありました。

司法書士事務所への転職活動開始、そして中断

 亡父の相続手続や予備試験論文式試験が終わったところで、やっと在阪司法書士事務所への転職活動を開始しました。

 大阪のプロキャリアさんやリーガルジョブボードさんの事務所説明会に参加したり、大阪司法書士協同組合へ履歴書を置かせていただき実際に面接の機会も得ました。面接ではとても親身に相談に乗って下さり本当に感謝しています。

 ところが悩みに悩んだ末に日和ってしまい、結局はしばらく会社に残る決断をしました。初めて本気で転職活動をしてみて30年勤めた会社を離れることが怖くなってしまったのです。司法書士が食える食えないという以前の、自営業そのものに対する恐怖感でした。ずっと辞めたいと思っていた会社ですが、そこがいかに恵まれた環境か、自分がいかに甘ちゃんかが身に染みて情けなく思いました。

 恥ずかしい話、司法書士試験受験以外のこれまでの人生はただ敷かれたレールの上に乗っかっていただけ。今回転職活動をして初めて自分の人生を自分事として考えた気がします。正直少し遅すぎるかもしれません。

 大阪に滞在する中では同期や知己に会うことができて本当に嬉しかったです。そして今はもう移転してしまった大阪法務局旧本庁舎にも行きました。合格発表を見たあの時の気持ちに立ち返れる僕の原点のような場所で、大阪を訪れた際には必ず立ち寄るようにしています。そこで自分のこれからを考えていました。…やはり大阪で暮らしたいな。

司法書士事務所での副業開始

 会社を辞めて転職することは一旦中止しましたが、司法書士になりたいとの想いが消えることはありません。去る3月20日にご逝去された群馬県司法書士会の仲道先生による桐生市の生活保護行政に対する問題提起がその後大きな波紋を呼んだことはその想いを一層強く抱かせました。

 そして引き続き青司協の各種行事や研修に参加して勉強を続けていたところ、ある事務所様から土曜日だけでも良いから来ないかとお声掛けをいただくことができました。早速会社から副業の許可を得て、この3月から勤務を開始しています。

 初めての司法書士業務、まだ右も左も分からずご迷惑をかけています。平日は過密な行員生活なので体力的には相当きついですが、念願の司法書士業務にやっと触れることができて嬉しいです。早く戦力になってご恩に報いたいです。

 事務所で生の案件を前にすると知りたいこと、調べたいこと、買いたい本がいっぱいです。一方で会社も年度末~年度初めという超繁忙期に入りうっかり気を抜くとボーっとすることが増えてきました。本業も副業も事故のないよう、なんとか身体が持ってくれることを祈るのみですね。

 

 そういえば年度末週の25日と29日に法務局の登記オンラインシステムがダウンしたとのこと。ギリギリまでオンライン申請を試みたり書面申請に切り替えてなんとか法務局へ申請書を持ち込んだりした全国の司法書士の皆さま、法務局内で奮闘された職員の皆さま、本当にお疲れさまでした。明日からも予断を許さないでしょうね。個人的にはみずほ銀行のシステムトラブルで大変だった時のことを思い出していました。

 「何が起きても登記を入れる」という司法書士の厳しい職責と高い矜持を目の当たりにしましたね。僕もやがてはその任に堪えられるんだろうか。いや頑張るんだ…!