2019年本試験最終合格発表がありました

平成31年度(2019年度)司法書士試験の最終結果について(資料)

 最終合格の皆さま、本当におめでとうございます。「あの」試験の地獄の苦しみを知っている身としては本当に喜ばしく思います。合格者の平均年齢が40.08歳と業界的には由々しき事態ですが、僕のように長くかかった合格者の皆さまには特に「長い長い戦い、本当にお疲れさまでした!」と心から言いたいです。

 

 僕自身は20年の土地家屋調査士試験へ向けて本格的な勉強を始めました。権利の登記しか知らない自分としては表示登記の知識はとても新鮮で、不動産登記の仕組みを立体的に理解できそうな予感がします。また調査士試験の山場の1つである敷地権の理解はかつて区分建物の丸暗記した部分の理解の一助にもなりそうです。
 とはいえ、やはり難問は書式ですね。あと1年で本試験レベルまで上げられるのか非常に不安ですが頑張ってみます。今のところ司法書士試験記述で言えば不登・商登とも裏面白紙ってレベルです。
 この試験、択一は満点近くが要求されるし、書式も途中答案は絶対にダメです。民法・不登法のアドバンテージがあると舐めてたらまず受からないので本腰を入れてやっていきたいです。

 当面は法律の勉強については3本柱で進めていきます。

  1. 土地家屋調査士試験対策
  2. 司法書士試験11科目の知識の維持
  3. 司法書士開業へ向けての準備

 2.については「ケータイ司法書士」を通勤中に読むことにしました。
 基本論点のみ集約された「ケータイ」を開業までの最低知識維持ラインとします。将来「やっぱり合格して時間が経った奴は使えないなぁ」と言われないように。
 通勤の行きと帰りで計8講、約半年で全科目一周できます。全科目通勤鞄に入るため、気になった他科目のことがすぐ調べられるのが最大の利点です。民法改正については科目別受講したパーフェクトローラーテキストを併用します。「ケータイ」読んでると「あれなんだっけ?」と思う発展論点が必ず出てくるので、それを調べていたら結構思い出すことができます。

 3.については(上記1.2.をこなしてなお余力のある限り)「信託法」「破産法」を当面の課題として勉強しようと思っています。あと青年会の研修にも積極的に参加したいです。
 信託と言えば民事信託が司法書士業界で非常に流行っています。「後見」「遺言」にはない便利な点が強調されますが「便利」なだけで本当に良いのか、見えない法律上・課税上のリスクがあるのではないか、と漠然とした疑問を持っています。民事信託を真に使いこなすには実体法の深い理解が必要だと思ったのです。
 破産法は全く未知の分野です。破産手続や民事再生手続は今の仕事に直接関係があり、将来は裁判業務も力を入れてやって行きたい思いもあって、まずは基本の破産法を勉強してみようと思いました。そうそう、裁判業務を見据えるなら「要件事実論」も忘れないうちに復習しなくちゃね。
 実は一連の新人研修が終わると司法書士に登録していないと研修が全く受けられなくなります。そこで未登録でも加入できる青年会に参加しました。なので青年会の先輩に実務の話を伺いつつ、研修にも積極的に参加するつもりです。先日、須磨で開催された近畿ブロック青司協の研修会はとても勉強になりました。
 

 同期の多くは司法書士業界に身を置いて毎日「実務経験」を積んでいます。机上学習など実務経験の前には全く敵いません。知識を蓄えてから開業なんて言ってたらいつまでも開業できないから、まずはやってみることなのでしょう。
 とはいえ今のところは銀行員を続ける以上、やれる勉強を精一杯やるしかないなと思っています。

 将来、胸を張って開業できるようにね。